災害から建物を守る
2025年01月17日
『地震対策は躯体の耐震診断・壁面のチェックから』
地震による家屋倒壊を防ぐための基本は、建物の耐震診断とそれに基づく適切な耐震補強です。
特に、築43年を超える「旧耐震基準」の建物は、1981年6月施工の"新耐震基準“や、阪神淡路大震災の経験のもとに改正された"2000年基準"の建物に比べて、耐震性が大きく劣ります。
もし、旧耐震基準の物件を今後も長期運営していく心積もりであれば、早期の診断・耐震化工事を検討すべきでしょう。
また、建物の倒壊は免れたとしても、大地震の際には建物の壁が剥落し、入居者や通行人に被害をもたらすことが考えられます。
壁の点検は、目線によるクラック(亀裂)のチェックと、打診棒でタイルなどの壁材を叩いて"浮き"を見つける打音検査が代表的な方法です。
打診検査は補修工事を前提として足場を組む大規模な検討となりがちですが、最近では建物の壁を「サーモグラフィーカメラ(赤外線カメラ)で撮影するだけで、AIがタイルの浮きを判定してくれる技術も登場しています。
足場代や人件費を抑えながら、短期間で検査できる点がメリットです。